参議院議員選挙の選挙戦も中盤に差しかかり、各党の主張が少しずつ見えてきた。
まず思うのは、自民党が今の日本の現状に対して、まったく責任を取ろうとしていないこと。
格差、少子化、外国人政策、いずれも長年の自公政権の無策の結果ではないかと思うのだが、「今こそ、今こそ」と危機感を煽るばかりで、その原因、経緯については一切触れようとしない。
呆れて、空いた口が塞がらない。
他の政党の主張はそれぞれに一理あって、興味深くはある。
みんな言いたいことを言うようになり、それもどれもが本格的で、選択肢が増えたのはいいことだ。
たとえば消費税減税について。でも、かつて消費税が導入された時の「そもそもの意義」についての議論がないのは気になる。
消費税が良いことなのか悪いことなのかはわからないが、とにかく、日々の生活で1割分多く払っていることに納得しているかといえば、正直そんな気もしない。
やはり、よく考える必要があるだろう。
あと、注意すべきは、「最初は柔らかく見せておいて、後から徐々にハードルを上げていく」というような主張や政策。
「日本人ファースト」も重要ではあるが、日本社会にとって有用な外国人も少なからずいる。
以前書いた記事(国土とか民族とか言語とか宗教とか - こんな気持ちいでいられたら)でも触れたように、日本という国が「何をもって日本なのか」という定義は、歴史の中でも明確でなかった。そんな中で、先住民としての立場から何かを一方的に主張してよいのかどうか、自信がないのだ。
今のアメリカを見れば、その危うさは一目瞭然だ。
「不法移民」とは何か。その定義が曖昧なまま、一方的な排除や差別がまかり通っている。
今日の主張が納得できるものであっても、気づいたときには取り返しのつかない事態になっている、そんな未来はごめんこうむりたい。
なにはともあれ、投票に行こう。
私にも、あなたにも、一票がある。
それは数万分の一の重みかもしれないけれど、投票しないということは、政治に対して何も言わないと自分で決めてしまうことだ。
誰に投票するかは、それぞれの自由。
でも、投票に行かないという選択は、やはりおかしい。