昨晩、ある研究会で講演をした。
私の専門領域の話を研究会の特別講演ということでしてほしいということだった。聴衆は地区の病理の先生。プロである。
べつに、専門と言っても現在の勤務先の病院で日々診断をしているうちにいつの間にかたまっていた症例をまとめ、整理したものをお話ししたに過ぎない。
そうそうこういった話をしているわけではないけれど、それでもその都度困るのが、どんな話をするかだ。
話をするたび、いつも心配になる。
これが歌手であれば客は歌を聴きに来るのだし、芸人であれば客は芸そのものを観に来るのだから、多少の演出をつけてそれをすればよい。
著名人による講演会など話しの内容よりも、その人を見るのが目的であったりするので何を話しても不興を買うことはまずない。
ところが、無名の私がする講演というのは、大まかなテーマはあるものの、細部は私に任されている。第一、聴衆のほとんどの来場目的は研究会であり、おまけである特別講演ではない。
ということで、聴衆のすべてに満足してもらえるような話をするのは、私にとっては至難の業である。
特に病理の先生相手の講演はつらい。いくら私が多く見ているからと言って、相手の先生方もそれなりに知識を持っている。
今回もまあ、自分なりには一生懸命やって、まずまずの話ができたと思ったが、これはあくまで自画自賛。
振り返ってみると一時間のところを一時間半話してしまったし、時間が超過したため最後のほうはずいぶん早口になってしまった。
時間が超過してしまいそうなのはあらかじめ伝えておいたのだが、やっぱり一時間の話にしておいて、ゆっくり話せば良かった。
スライドの枚数が多すぎて(150枚!)、ハンドアウトを作れなかったし。
では、どの話題を削れば良かったのだろう。
どの話題をもっと掘り下げて話せばよかったのだろう。
研究していることもあるので、そういったことをもっと丁寧に話せばよかったのかもしれない。
質問をいくつかもらったけど、十分こたえられるだけのものを私は持っていなかったし。
次の機会はもうないかもしれないけど、もし、あった時には、そのへんのことを注意してやってみよう。
などと言うようなことを、帰りの列車の中で考えながら来た。
それにしても一時間半、よくしゃべったなー。
ご清聴ありがとうございました。

