
高市総理の台湾に関する発言に対し、中国政府──というよりそのトップは相当ご立腹のようで、矢継ぎ早に日本への制裁措置を打ち出している。
APEC での首脳会談直後にこれでは、メンツは丸潰れだろう。
制裁の一つが「日本への渡航自粛」。
鎌倉市内の観光客も、体感では2〜3割ほど減ったようだ。
中国からのインバウンドを当てにしていた業者にとっては大打撃だろうが、そもそも対外関係がここまで不安定なのであれば、最初から「当てにしない」という判断も必要なのではないか。
基礎的な経済基盤を作り直し、中国分は、関係の良い時に生じる“上乗せ”程度にとどめておくべきだ。
「中国なしではやっていけない」というが、中国が発展途上にあった頃の構造に戻るだけのことではないか。
産業の空洞化を招いたのは日本自身。
プラザ合意後の急激な円高で、日本の産業は外注へと舵を切り、工賃の安い中国に製造を委ねるようになった。
その後の中国の発展は説明するまでもない。今やアメリカすら脅かす大国である。
世界の工場としての中国──その努力は評価し、リスペクトすべきだ。
しかし、その国との関係は難しい。
難しいのであれば難しいなりに、浮き足立つ前に足元を固めるべきだ。
つい先日まで「トランプ関税」に怒り、アメリカ以外で経済圏を作るべきだと言っていたのではないか。
それなら今回は、中国以外と仲良くするとしたらよかろうに。
「資源のない貧しい日本」と言われるが、インフラは整い、文化もある。人的資源も豊富だ。
日本の職人芸、日本人の特性をもっと活かせば、日本は十分豊かでいられる。
中国リスクをヘッジするには、むやみに成長戦略──すなわち消費社会の膨張──を追うのではなく、今あるものを大切に維持していくという方向にも活路があるのではないか。